2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21790954
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
広田 朝光 The Institute of Physical and Chemical Research, 呼吸器疾患研究チーム, リサーチアソシエイト (50435674)
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Keywords | アトピー性皮膚炎 / 遺伝子多型 / 遺伝学 / 疾患関連遺伝子 |
Research Abstract |
アトピー性皮膚炎はその罹患率が近年増加の一途をたどっており(全人口の6%(2003年度厚生労働省調査))、一部の症例は難治性で社会生活に支障をきたすことから、根本的治療に向けて分子レベルでの病態解明が待たれる疾患である。アトピー性皮膚炎の遺伝的要因を解明し、病態の分子的機構を解明する事により、新たな診断法や予防法等の開発への貢献が期待できる。 1) アトピー性皮膚炎患者群(以下、AD群)、健常対照群(以下、対照群)の検体収集 第1集団としてAD群500検体、対照群800検体、第2集団としてAD群500例、対照群500例はすでに収集済みであるが、遺伝学的な解析の信頼性をより高めるため、第1集団の対照群を200検体、第2集団のAD群を500検体、それぞれ増加させた。 2) 遺伝子多型の抽出、連鎖不平衡地図の作成及び代表的遺伝子多型の選出 アトピー性皮膚炎の病態と密接に関わりのある候補遺伝子として、自然免疫系、サイトカイン・ケモカイン系の遺伝子を中心に解析した。連鎖不平衡地図の作成には、主にHapMapデータベースの日本人45人分のGenotypeを用いた。また、特に重要と思われるCCL17(TARC)、CCL22(MDC)に関しては遺伝子の転写調節領域(上流3kb)を含め日本人12人のゲノムDNAを用いてリシークエンスを行いデータベースに未登録の遺伝子多型の探索を試みた。CCL22に関してはNCBI dbSNPに未登録のSNPを抽出する事ができた。 3) Genotypingと相関解析(1次スクリーニング) 作成した連鎖不平衡地図より選出された代表的遺伝子多型に関して、第1集団を用いてGenotypingと相関解析を行った。現在、第1集団でアトピー性皮膚炎と相関のあった遺伝子に関して第2集団を用いて検証を行うとともに、細胞株やヒトの各種臓器での遺伝子発現情報を取得している。
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Research Products
(11 results)