2010 Fiscal Year Annual Research Report
アレルギー・自己免疫疾患治療開発を目指したIL-18レセプター複合体構造解析
Project/Area Number |
21790979
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
木村 豪 岐阜大学, 医学部附属病院, 助教 (60422705)
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Keywords | Interleukin-18 / X線結晶構造解析 / レセプター複合体 |
Research Abstract |
22年4月からの研究期間ではIL-18/IL-18Rα/IL-18Rβ複合体の結晶化条件について精密化を行い結晶のサイズを上げ、結晶構造解析にまで進めることを目指した。結晶化条件検討により結晶のサイズをあげることができX線回折実験において3.5オングストロームの回折像を得ることができた。3Å程度まで分解能を上げることで構造解析が可能となり、次の低分子阻害剤の開発に進むことができる。 本年度は結晶のサイズ、分解能の向上に向け、結晶化用bufferの塩濃度、添加剤(detergent)の追加、ph、温度条件を変化させてスクリーニングを行い、結晶のサイズを上げることに成功した。 蛋白の性質を改善する試みとして、糖鎖除去、アミノ酸変異導入、C末Hisタグ切除を昨年度は行ったが、結晶化条件を改善には至らなかったため、本年度は得られた蛋白をそのままスクリーニングに用いている。 得られた結晶はSpring8の施設で回折実験により3.5Aの像を得ることができた。3.5Aの分解能では、結合様式までは解析可能となる。そこで位相差問題の解決向け、セレノメチオニンを導入した蛋白の発現を進めた。IL-18は大腸菌発現系であるため従来の方法によりセレノメチオニンの導入が可能であった。またバキュロ昆虫細胞形に置いてもセレノメチオニン蛋白導入用キットが開発されており、現在発現を試みている段階である。結晶を得られた条件でセレノメチオニン導入蛋白を結晶化し、回折像を得て複合体結合様式の解析に向けて実験を進める予定である。
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