2010 Fiscal Year Annual Research Report
重症複合免疫不全症の新生児マススクリーニング実現への簡易かつ低コスト測定法の開発
Project/Area Number |
21791018
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大嶋 宏一 京都大学, iPS細胞研究所, 特定研究員 (60525377)
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Keywords | 重症複合免疫不全症 / マススクリーニング |
Research Abstract |
使用した検体は防衛医科大学校小児科の協力を得て、同意書取得後に、現行の新生児マススクリーニング検査の委託先施設から供与あるいは貸与を受けることができた正常コントロールの乾燥濾紙血174枚と重症複合免疫不全症患者の乾燥濾紙血9枚であった。本研究で目指している簡易かつ低コストのマススクリーニングの実現のためには、手技的な煩雑さと費用を最小限にする必要があり、乾燥濾紙血から直接PCRが可能であるAmpdirect[○!R] Plus/NovaTaq^<TM>Hot Start DNA Polymerase(Shimadzu)を用いて、乾燥濾紙血からのゲノムDNAの抽出は行わず、直接、新生T細胞のマーカーであるTRECsと内在性遺伝子であるRNaseP(RNaseP RNA component H1,RPPH1)との競合的PCR反応を行う方法を引き続き検討した。競合的PCR反応とは1つのチューブ内で2遺伝子以上のPCR反応を行う反応であり、昨年度にある程度確立した「正常人では両遺伝子のPCR産物が十分に認められるが、重症複合免疫不全症患者ではTRECsのみがほとんど認められなくなる」という条件をさらに別の多くの正常濾紙血と患者濾紙血で検討を進めた。また、同じプライマーを用いて、SYBR Green法によるリアルタイムPCRの系の確立も試みたが、競合PCR、リアルタイムPCRともに、多くの場合は期待通りの結果を得ることができたが、患者サンプルの一部でTRECsが出現してしまう現象が認められてしまった。濾紙血パンチのサイズ、テンプレート量、プライマー量、PCR反応条件等の調整を行ったが改善は得られていない。しかし、この検討によってプライマー配列の変更の必要性を確認することができ、現在複数の異なるプライマーセットで実験が進行しており、より高い感度および感受性を備えたマススクリーニングの実現に向けて前進したと考えられる。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Quantification of K-deleting recombination excision circles in Guthrie cards for the identification of early B-cell maturation defects.2011
Author(s)
Nakagawa N, Imai K, Kanegane H, Sato H, Yamada M, Kondoh K, Okada S, Kobayashi M, Agematsu K, Takada H, Mitsuiki N, Oshima K, Ohara O, Suri D, Rawat A, Singh S, Pan-Hammarstrom Q, Hammarstrom L, Reichenbach J, Seger R, Ariga T, Hara T, Miyawaki T, Nonoyama S.
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Journal Title
Journal of Allergy and Clinical Immunology
Volume: (未定)
Peer Reviewed
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