2009 Fiscal Year Annual Research Report
上皮―間葉転換のマスター転写因子による基底膜蛋白の発現調節
Project/Area Number |
21791055
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
中島 康爾 Hirosaki University, 大学院・医学研究科, 助教 (70374832)
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Keywords | 遺伝子 / シグナル伝達 / 発現制御 / 転写因子 |
Research Abstract |
まず、BPAG1遺伝子とVII型コラーゲン遺伝子プロモーターのいろいろな長さの調節領域をルシフェラーゼ遺伝子に結合したコンストラクトをヒト正常表皮細胞に導入後、TGF-βを添加しルシフェラーゼの活性を測定して、TGF-βに反応する領域を決定した。 次にルシフェラーゼアッセイ、コンピュータープログラムにてSanil結合部位の候補を推測し、BPAG1プロモーターやVII型コラーゲン遺伝子プロモーター上の結合候補部位と相補的なオリゴヌクレオチドを合成した。培養表皮細胞から蛋白を抽出、核蛋白を分離し、ゲルシフトアッセイを行った。Snailの通常配列であるコントロール2重鎖オリゴヌクレオチドにて抑制実験も行い、Snailの結合部位を同定することができた。 次にヒト正常表皮細胞を培養し、反応部位を持つコンストラクトを導入し、Aktキナーゼシグナル阻害剤(PI3K,PDK1,Akt阻害),MAPキナーゼ阻害剤(ERK,p38,JNK阻害)とTGF-βを添加してルシフェラーゼの活性を測定したところ、TGF-βのシグナルで誘導されることがわかった。 また、SnailのcDNAを挿入して発現ベクターを構築し、表皮細胞や線維芽細胞に導入。表皮細胞の発現マーカーのカドヘリン群、インテグリン群、VII型コラーゲン、トランスグルタミナーゼと線維芽細胞のマーカーのファイブロネクチン、メタロプロテネース群、I、III型コラーゲンの発現の変化をRT-PCRで測定したところ、Snailによる基底膜蛋白の発現を確認することができた。 研究は、順調に進み、来年も継続して研究計画に沿って進める予定である。
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