2009 Fiscal Year Annual Research Report
血管肉腫に対するウイルスベクターを用いた新治療の試み
Project/Area Number |
21791065
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
西澤 綾 Tokyo Medical and Dental University, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (30431456)
|
Keywords | 遺伝子治療 / 免疫療法 / 血管肉腫 / HVJ-E / ドセタキセル / IL-2 |
Research Abstract |
血管肉腫(angiosarcoma : AS)は予後不良な疾患で、根治が望める治療は確立されていない.そこで,様々な悪性腫瘍に対する新しい治療法として,臨床応用がなされつつある遺伝子治療に注目した.不活化センダイウイルスであるHVJ-Eエンベローブベクター(HVJ-E)を用い,実験動物に作成した皮下AS腫瘍に対し,抗腫瘍エフェクター,1)IL-2, 2)ドセタキセルを用いての治療研究に着手した. 研究内容・結果 1.マウス血管肉腫細胞株ISOS-I細胞を用いてin vitroでドセタキセル,HVJ-E, IL-2により抗腫瘍効果があるかを検討:in vitroにおいてはドセタキセルでは濃度依存的にISOS-Iの増殖抑制効果を示した. 2.BALB/cマウスに作成したAS腫瘍を用いて.in vivoにおけるドセテキセル,HVJ-E, IL-2の抗腫瘍効果を検討. 1)HVJ-E単独での抗腫瘍効果の検討:HVJ-E単独においても抗腫瘍効果は得られた. 2)HVJ-Eとドセタキセルの併用での抗腫瘍効果の検討:両者併用によりドセタキセル単独よりも抗腫瘍効果は得られる傾向がみられた. 3)IL-2とHVJ-Eとの併用での検討:IL-2とHVJ-E併用にて単独よりも抗腫瘍効果が得られた.
|