2009 Fiscal Year Annual Research Report
悪性黒色腫におけるPRAMEの蛋白質の発現分子機構と免疫療法への応用
Project/Area Number |
21791090
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
櫻井 英一 Iwate Medical University, 医学部, 助教 (30509013)
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Keywords | 遺伝子 / 癌卵巣抗原 / ゲノム / miRNA / PRAME |
Research Abstract |
早期に浸潤・転移をきたし、化学・放射線療法の奏効率の低い悪性黒色腫において、免疫療法は他の治療との合併療法の開発において重要なツールとして認知されている。がん免疫療法は、第一世代のBRM療法から、第二世代のサイトカイン療法、第三世代の非特異的免疫細胞療法を経て、第四世代の樹状細胞やがんワクチンによる「がん標的免疫療法」の開発の段階に入っている。我々は、悪性黒色腫において高発現しており、免疫療法の標的分子となりうるcancer-testis antigenであるPRAME遺伝子について分子機構の解析研究を進め、新たな治療法への礎としたい。 H21年度は、研究計画のstap.1で示した、当科での悪性黒色腫切除検体、49例におけるPRAMEプロモーター領域におけるメチル化解析および、ΔΔCT法によるmi-211の定量はほぼ完了することができ、良好なdataを得ることができた。 PRAME蛋白の発現制御機構にmi-211が関与していることは、我々が世界で初めて明らかにしており、免疫療法への基礎研究を継続し、その展望を広げることは、有効は治療法のない転移性悪性黒色腫の新たな治療法を開発する基礎研究となる。 現在は、stap.2であるPRAME特異的モノクローナル抗体の作製、および切除検体の免疫染色を行いCTL担当細胞の集簇の評価を引き続き行っている状況である。 H22年度は、研究実施計画にあるように、免疫療法開発に向けての基礎実験の準備も着実に進め、これまでのデータをまとめ、論文の公表も行う方針である。
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Research Products
(1 results)