2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21791116
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
金子 尚史 Niigata University, 医歯学総合病院, 助教 (40515657)
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Keywords | 統合失調症 / コピー数多型 / SNP / 連鎖解析 / 分子遺伝 |
Research Abstract |
日本人の統合失調症多発罹患家系(DNAサンプルあり15名,内罹患者6名)において,Illumina社のHuman Omnil-Quadチップを用いて1,140,419個のSNPを解析した.家系内において4164のコピー数多型(CNV)領域が見られた.これらのCNVについて家系内における伝達様式を調べ,罹患者において伝達様式に偏りのあるCNVを見出した.現在Applied Biosystems社のABI PRISM 7900HTを用いて定量的リアルタイムPCRを行い,統合失調症症例および健常対照500組のサンプルで関連解析を行うよう実験条件の設定を行っている.500組の症例対照研究にて有意差の見られなかったCNVについてはさらに1500組程度のサンプル加えた解析を行い,稀なCNVが発症に寄与している可能性について検討する.これらの解析により,統合失調症の発症に関連するCNVを見出し,統合失調症の病態解明に寄与するものと考えられる. また,解析したSNPについて全ゲノム領域における連鎖解析を行うため,解析用データの準備と解析ソフトウェアの導入を行った.今後連鎖解析を行い,詳細に連鎖領域を決定する.見出された領域における候補遺伝子および候補領域について,大規模サンプルによる関連解析を行うことで統合失調症の発症に関連する遺伝子,特に比較的遺伝的影響力の大きい頻度の低い変異の発見に寄与する可能性がある.
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