2011 Fiscal Year Annual Research Report
近赤外線酸素モニターを用いた注意欠陥多動性障害に対する薬物療法の客観的評価法開発
Project/Area Number |
21791129
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
吉川 徹 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (70456680)
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Keywords | 注意欠陥多動性障害 / 近赤外線分光法(NIRS) / 薬物療法 / 前頭葉機能 |
Research Abstract |
注意欠陥多動性障害と診断される児童の数は年々増加しており、その治療薬であるメチルフェニデート(MPH)の簡便な効果測定法の開発が求められている。今回、我々はMPH投与を受けている注意欠陥多動性障害男児10名に対して、MPHの非服薬時と服薬時において、Continuous Performance Test(CPT)課題実施中のNIRS装置による測定を行い、行動指標とMRIS測定値の変化について検討した。CPT課題としては、Brain Train 社製のIVA+を使用した。IVA+はX型のCPTであり、全く同じ刺激パターンが5セット反復されるのが特徴である。比較的長時間(13分)を要する課題であることに加え、視覚、聴覚刺激の混在した実際の学習、生活場面に類似したテストであり、注意欠陥多動性障害児の臨床評価に用いられている。NIRS信号測定には浜松ホトニクス社製のNIRO-200を使用した。 MPH投与時にはCPT課題での平均反応時間の延長、omission error数の減少を認めた。CPT課題施行時のNIRS測定値においては、左右ともに課題施行中に酸素化ヘモグロビン濃度上昇と還元型ヘモグロビン濃度の軽度減少が見られた。非服薬時に比して服薬時には、右前頭前野において課題開始時により大きなO2Hb濃度上昇が見られたが、統計学的有意差は認めなかった。終了直前の測定値にはO2HB、HHbともに差を認めなかった。これにはNIRSの測定値には個体差が大きいこと、症例数が少ないことによる限界があった。今後、症例数を増加し、更に研究を進めていくことが必要である。
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Research Products
(7 results)