Research Abstract |
1東温一次調査 1)結果回収数・回収率 幼稚園434名・小学校1908名・中学校934名・高校841名の合計4117名より結果が得られた.児童よりの平均回収率は97%,保護者よりの平均回収率は86%であった(幼稚園児は保護者のみより回答を得た). 2)睡眠習慣に関する結果 平均就寝時刻:平日は,幼稚園から小学校低学年かで午後9時で一定.中学2年以上は,午後11時以降. 平均起床時刻:平日は,幼稚園は午前7時頃だが小学校入学と同時に30分以上早まり,高校まで午前6時頃でほぼ一定 平均睡眠時間:平日は幼稚園児は10時間以上,小学生は8~9時間,中学で8時間未満,高校で6.5時間と徐々に短縮. 平日と休日の睡眠時間の差:幼稚園児は差なし,小学生は30分,中学生は1時間,高校生は1.5時間,休日に延長. まとめ:就床時刻が学年とともに遷延し,睡眠時間が減少.休日に長く寝る傾向あり.平日の睡眠時間の不足や睡眠習慣の乱れを反映していた. 3)睡眠呼吸障害に関する結果 約10%の児童にいびき有り,息がつまるような感じや,息が止まることがある児童が約5%存在した. 4)睡眠と行動との関連に関する結果 睡眠の問題の有無の2群で,行動上の問題について,2群比較を行ったところ,睡眠の問題のある群は,有意に日中の行動上の問題が多かった. 2 東温二次調査睡眠障害に対する精査を行うことを目的に二次調査を行った. 希望者に行ったフローセンサー法による睡眠時無呼吸症候群(SAS)スクリーニングにおいて,約3%(33名中1名)にSASの可能性があった.24%(33名中8名)が測定不能であった. 3 まとめ小児の睡眠障害は多く,日中の活動にも影響が大きいことが予想されるが,検査手法や治療的介入の難しさにより,十分な把握が困難である.今後,アプローチ法をより確立していく上で,他科との連携や福祉・学校と1の連携も重要である.
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