2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21791142
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
藤城 弘樹 Yokohama City University, 医学研究科, 客員研究員 (20536924)
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Keywords | アミロイド / DLB / 画像 / 神経病理 |
Research Abstract |
認知症性高齢者に対する根治的な治療方法であるアミロイドワクチン療法の開発が進行中であり、治療の適応を判断するに当たり、正確な臨床診断が必要となる。しかし、脳機能画像であるアミロイドイメージングによる画像結果の解釈が既に問題となっているが、アルツハイマー型認知症(Alzheimer's disease : AD)に次いで頻度の高い神経変性認知症疾患であるレビー小体型認知症(Dementia with Lewy bodies : DLB)におけるアミロイド蛋白の蓄積についての研究は数少ない。21年度では、アミロイド蛋白について、脳機能画像と対応させるため、前頭葉、側頭葉、頭頂葉、後頭葉、黒質、小脳の各領域において、アミロイド蛋白の半定量評価をそれぞれ行った結果、DLBにおける後頭葉・小脳領域の老人斑、後頭葉領域のアミロイドアンギオパチーが、アルツハイマー病理を反映し、臨床像に影響を与えていることが明らかとなった。第3回の病理診断基準に示されているように、アミロイド病変においてもDLBの臨床症状に影響を与えることが明らかとなり、アミロイドイメージングの結果の解釈の上で臨床的に役立つ知見であると考えられた。また、レビー小体病のスペクトラムで臨床経過を比較した場合、大脳にアミロイド沈着が限局する場合は、錐体外路症状が認知機能障害に先行することが多く、大脳に加えて脳幹・小脳にアミロイドが沈着する場合は認知機能障害で発症することがほとんどであることを明らかにした。アミロイドイメージングの画像結果の解釈のみならず、今後の病態機序の解明に役立つ知見であると考えられた。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] Comparison of risk factor profiles in incidental Lewy body disease and Parkinson disease.2009
Author(s)
Frigerio R, Fujishiro H, Maraganore DM, Klos KJ, DelleDonne A, Heckman MG, Crook JE, Josephs KA, Parisi JE, Boeve BF, Dickson DW, Ahlskog JE.
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Journal Title
Arch Neruol 66
Pages: 1114-1119
Peer Reviewed
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[Presentation] Phosphorylated TDP-43 in neurodegenerative disorders.2009
Author(s)
Arai T, Mackenzie IRA, Hasegawa M, Fujishiro H, Nonoka T, Niizato K, Tsuchiya K, Kobayashi Z, Iritani S, Onaya M, Akiyama H.
Organizer
Alzheimer's Association International Conference on Alzheimer's Disease.
Place of Presentation
ウイーン
Year and Date
2009-07-13
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[Presentation] 那須-Hakola病における灰白質病変の検討2009
Author(s)
青木直哉, 土谷邦秋, 都甲崇, 内門大丈, 勝瀬大海, 鈴木京子, 安野みどり, 藤城弘樹, 新井哲明, 井関栄三, 小阪憲司, 秋山治彦, 平安良雄
Organizer
第50回 日本神経病理学会総会学術研究会
Place of Presentation
高松
Year and Date
2009-06-06
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