2009 Fiscal Year Annual Research Report
加齢および軽度認知障害に伴う自律的脳活動の変性の解明
Project/Area Number |
21791162
|
Research Institution | National Institute for Longevity Sciences,NCGG |
Principal Investigator |
宮腰 誠 National Institute for Longevity Sciences,NCGG, 長寿医療工学研究部, 流動研究員 (00508046)
|
Keywords | 老化 / 痴呆 / 神経科学 / EEG-fMRI同時計測 |
Research Abstract |
本年度は計測のための環境整備と確認のための計測を行った。EEG-fMRI同時計測においてはEEG信号中に混入するMRIアーティファクトおよび心弾動性アーティファクトの二つの効率的除去が課題となるが、まず前者についてその影響を最小に抑えるための測定機器の最適な設置が検討された。その結果、MRIボア内ではEEGレコーダそのものが傾斜磁場切り替えの周波数で激しく振動することを突き止め、これをローレンツカが原因と推察された。この問題を回避するため、計測器をボア外に出すための機器を設計し作成した。その結果、傾斜磁場切り替え由来のアーティファクトの影響を小さくすることができた。次に心弾動性アーティファクトについて、心拍出に伴う体動はそのパターンに揺らぎが大きく、アーティファクトを安定してモデル化することに困難を伴っていた。この問題を解決するために、リエージュ大学サイクロトロン研究センタのP.Christophe博士と討論を行い、氏が開発したconstraint ICAを用いた解析手法について紹介を受けた。この手法の応用のためのプログラムを自作し、従来の解析手法と融合させてその使用について確立した。このようにして準備された測定環境で収録されたパイロットデータは非常に良好なクオリティを示すことが確認された。本年度確立された収録環境により、次年度以降の外部被験者データ収録を確実なものとすることができた。
|