2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21791169
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
岡本 嘉一 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (90420083)
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Keywords | 拡散テンソル / 骨格筋 / トラクトグラフィー / 核磁気共鳴スペクトロスコピー / 細胞内脂肪 / コンディショニング |
Research Abstract |
平成21年度は現在まで本研究関係で蓄積したデータを国内外の学会にて積極的な発表活動を行った。日本医学放射線学会にて1本、日本磁気共鳴医学会にて1本の研究報告を行ったほか海外でも国際骨軟部放射線医学会にて1本、国際磁気共鳴医学会でも1本の研究発表を行った。 平成21年度新たに行った研究は、超意波検査を用いた骨格筋構造とトラクトグラフィー描出能の関連検討、運動負荷に伴った拡散異方性変化の検討、大腿の拡散異方性検討、などである。またこれら小規模な実験に加え、特筆すべき活動としては核磁気共鳴スペクトロスコピーを拡散テンソルと融合させる試みを開始したことがあげられる。そのため骨格筋のスペクトロルコピーにて唯一の世界標準解析ソフトウェアを購入し、これらをくみあわせることにより骨格筋微小構造とその代謝の状態を同時に把握することが可能となり、研究にかなりの厚みとオリジナリティがでてきた。これから得られた研究結果が来年度以降の学会活動の主要なテーマとなっていくものと思われる。 その融合技術を用いて年度後半は骨格筋トレーニングによる拡散異方性変化と脂肪代謝の変化を同時に経時的に観察する実験を行って今後への貴重なデータを得ることができた。また同時に当大学の体育専門学群とも連携を深め、年度末には陸上部の投擲選手とマラソン選手の骨格筋微小構造差異の評価や脂肪代謝能の評価なども行うことができた。これを期に本研究の最終目標のひとつであるスポーツ選手のコンディショニングへの応用も来年度以降実験を進めていくうえで貴重な繋がりを得ることができた。 また副産物として骨格筋細胞内脂肪を測定することが可能となり、拡散テンソルとの組み合わせで精度が向上する可能性も見出しえた。そのため来年度当初は当院内分泌代謝内科との連携でメタボリックシンドロームなどの社会問題とされている研究応用へも着手することにしている。
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