2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21791169
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
岡本 嘉一 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (90420083)
|
Keywords | 拡散テンソル / 骨格筋 / トラクトグラフィー / 核磁気共鳴スペクトロスコピー / 細胞内脂肪 / コンディショニング |
Research Abstract |
平成22年度も引き続き現在まで本研究関係で蓄積したデータを国内外の学会にて積極的な発表活動を行った。日本磁気共鳴医学会にて2本、日本臨床スポーツ医学会にて1本の研究報告を行ったほか海外でも北米放射線医学会で1本、国際磁気共鳴医学会でも2本の研究発表を行った。 拡散テンソル画像は脳神経領域のみならず近年骨格筋への応用も進んでいる。この研究の柱は骨格筋のトラクトグラフィーを精緻に描出すること、また拡散異方性計測値と骨格筋組織との相関性を探ることにある。これらの画像およびその解析結果を安定して高水準で得られるようになることが可能となれば様々な骨格筋疾患の診断や評価、経過観察などの臨床応用が可能となると考えるほか解剖学や生理学にも新たな生体情報をもたらす可能性がある。本研究の主目的はこれらの精度向上に努めることにある。 一昨年度はこれにMRスペクトロスコピーを加えることにより骨格筋の微小構造評価とともに脂質代謝を同時計測することが可能となった。更に昨年はmulti b valueでの骨格筋細胞内外信号貢献比率の検討にも着手し、上述データの補正手法に着手した。本年は更にこれに加えて局所かん流(血流)を、拡散強調画像を用いて簡便かつ同時に評価する方法を確立するとともに、研究最終年度にあたりこれらを融合した多角的な骨格筋の生理学的評価能の向上につとめ、将来的な骨格筋MRIを通じた"MR Physics"発展の基礎となる研究を行いたいと計画している。
|