2009 Fiscal Year Annual Research Report
HIF-1活性の光イメージングによる化学放射線療法プロトコールの最適化
Project/Area Number |
21791184
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
原田 浩 Kyoto University, 医学研究科, 講師 (80362531)
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Keywords | 放射線 / 悪性腫瘍(がん) / 低酸素 / 微小環境 / 光イメージング |
Research Abstract |
"移植腫瘍内HIF-1活性の光イメージング技術"の基盤整備を行った。まず実験の精度を向上させるため、小型浸透圧ポンプ(カプセル)を用いて基質(ルシフェリン)投与量を安定化させ、定量性を向上させることに成功した。また、ルシフェラーゼの代わりに蛍光タンパク質を用いて空間分解能を向上させ、ミクロレベルのイメージング技術を確立した。腫瘍内のHIF-1α(HIF-1のαサブユニットでHIF-1活性を制御する因子)や下流遺伝子(VEGFなど)の発現量を、免疫染色法やELISA法にて解析し、イメージング実験の精度を確認した。 これら高精度イメージング技術を用いて、放射線照射6時間後に腫瘍内HIF-1活性が著しく低下すること、そしてそれがVHLに依存することを明らかにした。逆に放射線照射24時間後には腫瘍内HIF-1活性が亢進すること、そしてそれがAkt/mTOR系に依存したHIF-1 alphaタンパク質の翻訳亢進によるものであることを明らかにした。 当該イメージング実験を活用して、放射線とHIF-1阻害剤の最適な併用プロトコールを見出した。すなわち、放射線照射24時間後のHIF-1活性の亢進をHIF-1阻害剤で抑制することにより、最大の増殖抑制効果を得ることが可能であることを見出した。逆にHIF-1阻害剤を放射線照射に先駆けて投与した場合に、HIF-1阻害剤が放射線治療抵抗性の低酸素がん細胞の量を増大してしまうことで、放射線の治療効果をむしろ減弱化してしまうことを見出した。
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Research Products
(26 results)
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[Journal Article] Monitoring of biological one-electron reduction by 19F-NMR using hypoxia selective activation of a 19F-labeled indolequinone derivative2009
Author(s)
Tanabe K, Harada H, Narazaki M, Tanaka K, Inafuku K, Komatsu H, Ito T, Yamada H, Chujo Y, Matsuda T, Hiraoka M, Nishimoto S
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Journal Title
J Am Chem Soc 131
Pages: 15982-15983
Peer Reviewed
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[Journal Article] A novel strategy to tag matrix metalloproteinases-positive cells for in vivo imaging of invasive and metastatic activity of tumor cells
Author(s)
Zhao T, *Harada H, Teramura Y, Tanaka S, Itasaka S, Moriniibu A, Shinomiya K, Zhu Y, Hanaoka H, Iwata H, Saji H, Hiraoka M
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Journal Title
J Control Release (In press)
Peer Reviewed
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