2009 Fiscal Year Annual Research Report
家兎肺腫瘍モデルに対するラジオ波凝固とGM-CSF局所注入による免疫賦活療法
Project/Area Number |
21791208
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
大隈 智尚 Osaka City University, 大学院・医学系研究科, 後期研究医 (50445029)
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Keywords | ラジオ波凝固 / 免疫賦活 / 実験腫瘍 |
Research Abstract |
VX2腫瘍を日本白色種兎の肺に移植し、左耳介に転移モデルを作成した。移植1週間後にCTにて左下肺に腫瘍が作成されていることを確認した。LeveenNeedle展開針2cm径を使用しCTガイド下にラジオ波凝固を施行した群(RFA単独治療群)。RFA施行部位にGM-CSFを局注した群(RFA+GM-CSF併用群)。BCGを注入群(RFA+BCG併用群)、無治療群(コントロール群)を作成した。この4群のsurvivalと左耳介の転移モデルの腫瘍体積を経時的に測定した。生存中央日数はRFA単独治療群39日、RFA+GM-CSF群42日、RFA+BCG併用群120日以上、コントロール群24日であった。統計的な評価は追って検討する。転移モデルの体積変化は、コントロール群では単調増加した。RFA単独治療群も単調増加を呈したが、コントロール群に比してやや鈍な傾きであった。RFA+GM-CSF併用群とRFA+BCG併用群は腫瘍体積の縮小が見られた。RFA治療では、治療後に腫瘍の抗原に対して炎症細胞が集積すると報告されている。GM-CSFは、顆粒球、マクロファージを直接賦活化する物質でありRFA治療後に薬剤を局注することにより、RFA後の腫瘍に対しての免疫反応をさらに賦活化し、局所制御率および生存が延長すると期待され、今回の実験結果から生存率の延長と転移モデルの縮小傾向が示された。GM-CSF併用群とBCG併用群については、検討数が少なく次年度に追加検討を行う予定である。
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