2011 Fiscal Year Annual Research Report
複数回治療に対応した次世代がん放射線治療計画支援システムの開発
Project/Area Number |
21791224
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
上村 幸司 香川大学, 医学部附属病院, 准教授 (00308199)
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Keywords | 非線型位置合わせ / DICOM-RT / 線量分布 / 局所再発 / 放射線治療 |
Research Abstract |
今年度は、非線形位置合わせ手法を、重粒子線治療における線量分布データにも適用し、その結果を評価した。 【重粒子線治療への適用】 複数回、重粒子線治療を行った患者の治療計画CT画像を対象に、過去画像を最新画像に非線形位置合わせし変形パラメータを得る。次に、各時期におけるDICOM-RT (Ion Plan)情報から照射線量を画素値にもつ線量分布画像を作成し、得られた変形パラメータを用いて、過去の線量分布画像を最新の線量分布画像の座標系に位置合わせする。その結果をDICOM-RT (Ion Plan)形式に再変換し、DICOM-RTビューワ上で過去の線量分布を最新の治療計画CT画像と重ね合わせて表示した。 その結果、腸管や胃などの管腔臓器では、若干差分が見受けられ、位置合わせが不十分な部位が認められたが、全体的には非常によく位置合わせができていた。解剖学的に特徴的な基準点を複数点定めて、エキスパートによる目視評価を行った結果、位置合わせ前後の基準点のずれは平均1.13mmとなり、放射線治療で求められる3mmの精度は満たしていた。 また、線量分布の変形において、不均一な分布が生ずるなど矛盾のある不自然な変形は見受けられなかった。本法を用いることで、過去の線量分布を現在の治療計画CT画像に融合表示することが可能になり、新たな治療計画において、過去の線量分布を正確に参照しながら、照射方向や照射線量などを設定できる可能性が示せた。
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Research Products
(7 results)