2009 Fiscal Year Annual Research Report
64Cuまたは68Ga標識Exendin-4を用いた膵臓β細胞の分子イメージング
Project/Area Number |
21791228
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
長谷川 功紀 The Institute of Physical and Chemical Research, 分子プローブ動態応用研究チーム, 研究員 (50525798)
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Keywords | PET / exenatide / 糖尿病 / β細胞 / ペプチドチオエステル / 68Ga / 64Cu |
Research Abstract |
本研究は糖尿病治療薬であるExenatideをPETプローブ化し、膵臓のβ細胞をPETにより定量化するための基礎検討を行う。そのため本年度はExenatideへのポジトロン標識研究を行った。Exenatideは39残基のペプチド性薬剤であり、受容体の結合にN末端は関与しないことからN末端選択的に標識することとした。ExenatideをFmoc固相合成法にて合成し、N末端にキレーターであるDOTAを導入し標識前駆体DOTA-Exenatideの合成を試みた。しかし目的物と副生成物の分離が不可能であった。そこでExenatideを二つのセグメントに分けてチオエステル法にて合成を行った。ペプチドチオエステルの合成にはsafy-catch樹脂を用い、Fmoc固相合成法にてN末端にキレーターを有するペプチドチオエステルを調製した。C末端もFmoc固相合成法にて部分保護ペプチドを調製した。得られたセグメントを銀イオンで活性化しDOTA-Exenatideを得ることに成功した。また得られたDOTA-Exenatideに68Gaを錯形成し、PETプローブ化することに成功した。しかしキレーターを導入する操作は非常に煩雑なため、ペプチド・タンパク質を簡易にポジトロン標識できる方法の基礎検討をExenatideをモデルペプチドとして行った。アルブミンのN末端Cu結合モチーフ(ATCUN)をExenatideのN末端に導入したATCUN-ExenatideをFmoc固相合成法にて合成し、64Cu標識しPETプローブ化することに成功した。現在、マウスでのPET撮像に向けて比放射能向上への最適化を行っている。
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Research Products
(5 results)