2010 Fiscal Year Annual Research Report
マウスIL-23アデノウィルスベクター導入樹状細胞を用いた癌免疫療法の開発
Project/Area Number |
21791244
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐藤 まりも 東京大学, 医科学研究所, 助教 (50401253)
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Keywords | アデノウィルスベクター / 樹状細胞 / インターロイキン23 / がん免疫療法 / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
マウスIL-23遺伝子発現アデノウィルスベクターの作製:マウスinterleukin-23(IL-23)遺伝子発現アデノウィルスベクター導入樹状細胞(DC)の抗腫瘍効果について検証するために、マウスの組換えアデノウィルスベクター(ファイバー:RGD)を作製した。マウスIL-23(p19-IRES-p40)を導入したシャトル・プラスミド(構築シャトル・プラスミド)をHEK293細胞に感染させ、アデノウイルスのパッケージング組換えアデノウイルスの増幅し、塩化セシウムによる精製およびウイルス力価の測定(PFU、ウイルス粒子数)を行った。 マウスIL-23遺伝子発現アデノウィルスベクター導入DCの抗腫瘍効果:作製したマウスIL-23遺伝子発現アデノウィルスベクターを、マウスの骨髄細胞より、granulocyte-macrophage colony stimuration factor(GM-CSF)とIL-4を用いて7日間培養した未成熟DCに、2,000×g、2時間、37℃の遠心法で遺伝子導入を行い、マウスIL-23遺伝子発現アデノウィルスベクター導入DCを作製した。コントロールにはEGFP遺伝子発現アデノウィルスベクター(ファイバー:RGD)導入DCを用いた。導入効率、IL-23産生能の検討を行い、適切なMOIを決定した後、マウス固形がん(MCA205、MC38など)を移植した担がんマウスモデルで、抗腫瘍効果を検討したところ、コントロール群と比較して、有意な腫瘍抑制効果が認められた。各種免疫学的解析を行ったところ、IL-23遺伝子導入DC群で、腫瘍特異的な細胞傷害活性の有意な増強効果が認められた。また、IL-23遺伝子導入DC群では、IFN-γ産生は有意に高値を示した。
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