2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21791247
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
松本 祐直 Hamamatsu University School of Medicine, 医学部, 助教 (80397380)
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Keywords | 移植後動脈硬化 / 慢性拒絶 / ムスカリン性ACh受容体 / 炎症細胞 / 遊走 |
Research Abstract |
移植された臓器において,リンパ球などを介したレシピエントの免疫反応(拒絶反応)によりドナーの血管内皮が傷害されると,様々なサイトカイン・ケモカインが産生される。慢性期においては,平滑筋様細胞が増殖・遊走することにより新生内膜(移植後動脈硬化)を形成し,血管閉塞による移植臓器の機能不全をきたすことが臨床での大きな問題となっており,移植患者の予後を制限する。神経伝達物質として広く知られているアセチルコリン(ACh)とムスカリン性ACh受容体(muscarinic acetylcholine receptor, mAChR)は,リンパ球などにも存在し,刺激によるACh産生促進やmAChR発現増強が報告されている。しかしながら,移植後動脈硬化進展におけるmAChRの役割はほとんど知られていない。そこで本研究では,mAChR欠損(mAChR-KO)マウスを用いて心臓または血管移植モデルを作製し,mAChRの移植後動脈硬化進展への役割を検討する。マウス骨髄より分離キットを用いて白血球(移植後動脈硬化進展に関わる細胞の一つ)を分離・採取し,Boyden Chamber法にてカルバコール刺激による細胞の遊走を検討したところ,無刺激群に比して有意な遊走の増大が濃度依存的に認められた。今後,細胞遊走における各mAChRサブタイプの役割検討および心臓または血管移植モデルとの関連を検討する予定である。
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