2010 Fiscal Year Annual Research Report
生検標本を用いた食道扁平上皮癌のリンパ節転移予測に関する研究
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21791301
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
内門 泰斗 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 医員 (30464465)
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Keywords | 食道扁平上皮癌 / リンパ節転移予測 / 生検標本 / 免疫組織染色法 |
Research Abstract |
Microarrayから得られた癌細胞のみに特異的に発現増強・発現減弱するリンパ節転移関連遺伝子情報をもとに生検標本の蛋白発現を検討し,画像診断だけでは捉えられない,リンパ節転移予測の診断を行うことを高発現遺伝子群の産物蛋白発現を切除標本内で確認し,発現分布状況およびリンパ節転移との関連性を検討し,臨床応用への候補分子を集積する.術前に生検標本が得られ,根治切除手術症例の切除標本・郭清リンパ節のプレパラートが得ることのできる食道扁平上皮癌で,同意が得られている症例を対象とする.Microarryの結果で得られたリンパ節転移関連遺伝子のなかで発現増強していた上位5遺伝子の蛋白発現を,免疫染色法で,切除標本の蛋白発現を検索した.また,リンパ節転移については,通常の病理検査だけでなく,切除症例の郭清リンパ節の微小転移の有無についてCytokeratin AE1/3抗体による免疫染色法も用いて検索した. その結果,以下の知見が得られた.1.高発現遺伝子SPP-1の産物であるOsteopontinの蛋白発現は,根治切除標本の染色症例を追加し,有意にリンパ節転移とリンパ管侵襲との関連性を認めた.2.Osteopontinの蛋白発現を生検標本の免疫染色により検索し,リンパ節転移と関連性を認めた.3.Cytokeratin14,Statiminの蛋白発現について検索したところ、現時点でリンパ管侵襲と関連性を認めたが、リンパ節転移との関連性を認めていない。4.Cytokeratin 14,Statiminの蛋白発現を生検標本の免疫染色により検索しているが,臨床病理学的因子と関連性を認めていないが、症例数が少ないため,さらなる症例の蓄積が必要である.Ep-cam,Co17Alについては,切除標本において免疫染色を行う症例の追加中である.
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Research Products
(9 results)
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[Presentation] 化学放射線療法後の食道狭窄に対する食道バイパス術の一工夫2010
Author(s)
内門泰斗,松本正隆,喜多芳昭,大脇哲洋,原口尚士,奥村浩,瀬戸山徹郎,尾本至,桜井俊英,佐々木健,石神純也,上野真一,夏越祥次
Organizer
第72回日本臨床外科学会総会
Place of Presentation
神奈川県横浜市
Year and Date
2010-11-23
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[Presentation] 当科における進行・再発食道癌の気道狭窄に対する治療2010
Author(s)
内門泰斗,柳 正和,大塚剛志,松本正隆,喜多芳昭,大脇哲洋,奥村 浩,瀬戸山徹郎,尾本 至,佐々木健,桜井俊秀,石神純也,上野真一,夏越祥次
Organizer
第62回日本気管食道科学会総会
Place of Presentation
大分県別府市
Year and Date
2010-11-05
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[Presentation] 食道癌術中,頚胸境界部の気管膜様部損傷に対して胸鎖乳突筋弁被覆を行った一例2010
Author(s)
内門泰斗,松本正隆,奥村浩,大脇哲洋,喜多芳昭,瀬戸山徹郎,佐々木健,尾本至,櫻井俊秀,石神純也,新地洋之,上野真一,夏越祥次
Organizer
第48回日本癌治療学会学術集会
Place of Presentation
京都府京都市
Year and Date
2010-10-30
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[Presentation] 透析未導入の慢性腎不全食道癌患者に対するLow dose Docetaxel/5FUによる根治的化学放射線療法の検討2010
Author(s)
内門泰斗,松本正隆,奥村浩,大脇哲洋,喜多芳昭,瀬戸山徹郎,佐々木健,尾本至,櫻井俊秀,石神純也,新地洋之,上野真一,夏越祥次
Organizer
第8回日本消化器外科学会大会(JDDW2010)
Place of Presentation
神奈川県横浜市
Year and Date
2010-10-15
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