2009 Fiscal Year Annual Research Report
膵頭十二指腸切除術後における消化管機能の多面的解析
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21791302
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
秋月 恵美 Sapporo Medical University, 医学部, 研究員 (20404626)
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Keywords | 膵臓外科学 / 膵頭十二指腸切除術 / 消化管生理 |
Research Abstract |
当教室で施行した幽門輪温存膵頭十二指腸切除術(PPPD)および亜全胃温存膵頭十二指腸切除術(SSPPD)を対象として、術後経口摂取量の詳細な記録・解析に加えて、術後消化管造影画像、消化管の血流解析、ホルモン分泌のデータを牧集・解析し、胃内容排出遅延や術後経口摂取能回復遅延が生じる背景因子や原因を検討している。 平成21年度は、既存の手術症例を対象にすでに収集しているデータの解析、および平成22年度に向け、1) 術後消化管造影検査画像解析、2) 造影CTを用いた胃壁血流測定・解析、を中心にデータ集積を継続中である。 これまでの研究結果から、PPPD・SSPPDの術後経口摂取に有意に関連する因子として、患者の性別(女性)・BMI(25以上)・術後の腹腔内感染性合併症・術後のDGE発症を確認し、同結果は論文報告している。さらに、これらの結果と術後消化管造影画像や消化管の血流解析との関連を現在研究中である。術後消化管造影画像は術後の消化管運動解析には有用な方法であると考えられ、この結果から各術式の術後消化管運動へ及ぼす影響を比較検討している。本検討の途中経過の一部は平成21年度の全国学会、研究会で発表をしている。平成22年度はさらに症例を集積した上での論文報告を行う予定である。 最終目標としてはこれらの結果から膵頭十二指腸手術における血行郭清範囲や再建術式を考察し、至適術式確立への一助とすることを目的としている。
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Research Products
(4 results)