2009 Fiscal Year Annual Research Report
消化器腫瘍におけるmicroRNAの発現異常と発癌への関与についての検討
Project/Area Number |
21791312
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
高城 武嗣 Osaka Medical College, 医学部, 非常勤医師 (80531897)
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Keywords | gastric cancer / microRNA |
Research Abstract |
胃癌を中心とした消化器癌の各種miRNAの発現を培養細胞株や実験動物モデル、インフォームドコンセントが得られた臨床検体を用いて詳細に検討することでmiRNAの機能や標的遺伝子について解析し臨床応用への道を探るのが目的である。 (1) miRNAの同定 胃癌細胞株NUGC-3を用いてDifferential hybridization法にて正常胃粘膜組織と差異のあったmiRNAを検索した。今回、NUGC-3で発現低下しているmiR143, miR145, miR34aをtargetとした。 (2) 5-FU耐性と各miRNA発現量の検討 NUGC-3の5-FU耐性株を作成し、RT-PCRを用いて、今回targetとしたmiRNAの発現量を測定した。親株、耐性株ともに正常胃粘膜組織に比して低発現であった。胃癌の臨床検体43例中ではmiR-143は30cases 70.0%、miR145は27cases 62.8%、miR34aは20cases 46.5%の低下率であり、胃癌において低下しているmiRNAであることも確認された。 (3) miRNAの標的mRNA(遺伝子)の検討 (1)で同定したmiRNAを中心にその前駆となるPrecursor miRNA、NUGC-3細胞株に導入し、細胞増殖や形態変化について検討した。miR143,34aでは、親株、耐性株ともに濃度依存性に細胞増殖が抑制された。miR145でも両方とも濃度依存性に細胞増殖が抑制されたが、耐性株のほうでやや効果が低かった。 発現が抑制されたタンパクを同定するため、transfection後の細胞株よりタンパクを抽出し、保存している。
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Research Products
(1 results)