2010 Fiscal Year Annual Research Report
Cell Alive System(CAS)を併用した心臓移植術の基礎的研究
Project/Area Number |
21791317
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
山口 聖次郎 金沢大学, 医学系, 協力研究員 (30436810)
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Keywords | 心移植 / 審度以下 / 長期心臓保存 / 微弱電磁場冷却装置 |
Research Abstract |
本年度は,ブタの心臓を用い、電磁場冷却保存装置(CAS)を使わない,通常冷凍保存において-5℃保存を行うと心臓は凍結してしまったが,しかしCASを使い,同様に-5℃保存をおこなっても,凍結することなく保存できることを確認した.その後-5℃以下の温度設定で同実験を繰り返した結果,CASを使っても,心臓が凍結してしまうサンプルが確認された。この結果からSubZero(0度以下)の環境で,冷凍することなく心臓が保存できる最適温度は,CASを使用した-5℃の環境であると考えられた。これを踏まえ、まずCASの効果を実証する実験として,CAS使用下-5℃冷却保存群(A群)、CAS非使用4℃通常冷却保存群(B群)の2群に分け実験を行うこととした。同法で,ラット心臓を用いた保存実験を行うこととした。 ラット心臓による上記2群の保存状態の比較実験は,心機能(dp/dt),心筋浮腫(wer-dry ratio),冠動脈血流量(coronary flow),心筋残存ATPなどの観点で行った。評価は,保存後にランゲンドルフ回路を使用して行い,その後,組織サンプルを採取して,ATP測定などをおこなった.その結果、coronary flow, heart rate, wer-dry ratio, maximum dp/dt, minimum dp/dt,組織中のATPにおいてCAS群が良好であることが判明した。
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