2009 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト悪性脳腫瘍癌幹細胞におけるMusashi1の機能制御の解析と抗腫瘍効果の解明
Project/Area Number |
21791378
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
武藤 淳 Keio University, 医学部, 助教 (30383839)
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Keywords | 脳腫瘍 / 癌幹細胞 / Musashil / 細胞増殖 |
Research Abstract |
脳腫瘍細胞glioblastomaとmedulloblastomaより癌幹細胞を選択培養することを試みた。癌幹細胞のmarkerの候補としてCD133やSSEA-1(CD15)などが報告されているために、脳腫瘍細胞U251MGとdaoyをCD133、CD15についてFACSを用いてsortingを行った。CD133では単離することに失敗したが、CD15について、陽性細胞は1%程度単離できたためにsphereを作成しsphere assayを行った。しかし、proteinやRNAの定量には微量であるためにassayには困難であったため、sphere培養法で得られた細胞を使用した。するとcontrolに比較しmusashilをknock downした群はday5ではsizeもsphere数も増大しているのに対して、day25では、sizeもsphere数も減少していることが確認された。また、細胞数をcountしていくとcontrol群の細胞数がmusashil knock down群の細胞数に対して培養日数にかかわらず多いという結果が得られた。そのように細胞増殖性に関与する理由として考察されるのが、mitotic catastropheである。Mistosis期にある細胞を染色するphosphohistone H3で染色すると、musashilをknock downするとphospho histone H3に染まる細胞数が増大している。同様にactivated caspaseで染色すると、control群とmusashil knock down群で差はみられなかった。また、細胞周期assayを行ったところ、musashilをknock downすることによって、G0/G1にある細胞は減少しG2/M期にある細胞数は増大した。このことからも、Mitosis状態にある細胞が増大している可能性がある。
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