2009 Fiscal Year Annual Research Report
三次元高周波超音波顕微鏡装置の関節軟骨評価への応用
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21791385
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
萩原 嘉廣 Tohoku University, 大学院・歯学研究科, 非常勤講師 (90436139)
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Keywords | 超音波 / 関節軟骨 / 変形性関節症 / 超音波顕微鏡 / 関節拘縮 / 非接触型組織評価 / ラット / 3次元組織評価 |
Research Abstract |
平成21年度の計画に基づき、正常ラットの膝関節を展開し、骨・軟骨柱を安定して採取する方法を確立した。大腿骨と脛骨からそれぞれサンプルを採取し、三次元高周波超音波顕微鏡装置で安定して計測が可能か検討した。骨・軟骨柱をしっかりと支持し、なおかつ水に対して安定した材料を検討した。トランスデューサーと関節軟骨表面が平行になるようサンプルを保持し、安定して関節軟骨および軟骨下骨の評価が可能となった。関節軟骨の表面形状から、脛骨の関節軟骨がより平行に近く、今回の計測には適していることが判明した。関節軟骨の評価に最適な周波数として120MHzを選択した。 計測の結果として、関節軟骨表面と軟骨下骨周囲の輝度の高い領域、およびその間の輝度の低い領域に分けられることが判明した。市販されている中心周波数14MHzの超音波診断装置でヒトの膝関節軟骨を計測してみたが、三次元高周波超音波顕微鏡装置の方が、より鮮明に微細な構造を反映しているものと考えられた。 計測に使用したサンプルをPFAで固定し、パラフィン包埋後、5マイクロメートルの切片を作製し、従来の超音波顕微鏡で計測した。関節軟骨表面および軟骨下骨では音速が高く計測された。その間の領域は三次元高周波超音波顕微鏡装置と異なり、比較的均一な音速を示した。この従来の超音波顕微鏡と三次元高周波超音波顕微鏡装置との比較により、関節軟骨の各層の組織学的特長が明らかとなり、今後行う予定の変形性関節症モデルのための基礎的データを得ることが可能であった。また、ソフトを用いて3次元の合成画像を作成が可能であった。
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[Presentation] EVALUATION OF CARTILAGE-BONE COMPLEX WITH HIGH FREQ UENCY ULTRASOUND MICROSCOPE AND SCANNING ACOUSTIC MICROSCOPE2009
Author(s)
Y.Hagiwara, A.Ando, Y.Saijo, K.Kobayashi, Y.Onoda, H.Suda, E.Chimoto, E, Itoi, E
Organizer
The 2009 World Congress on Osteoarthritis
Place of Presentation
Motreal, Canada
Year and Date
20090910-20090913