2009 Fiscal Year Annual Research Report
関節リウマチにおけるアディポネクチンの病態意義の解明
Project/Area Number |
21791421
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
岩本 卓士 Tokyo Women's Medical University, 医学部, 助教 (10348675)
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Keywords | 関節リウマチ / アディポネクチン / 脂質代謝 / 関節液 |
Research Abstract |
東京女子医科大学附属青山病院にて人工関節置換術を施行した関節リウマチおよび変形性関節症の患者より,インフォームドコンセントを行い血液,関節液,滑膜組織,関節内脂肪体,軟骨組織の採取を行い凍結保存した.はじめにELISA法にてRA患者70名の血清中アディポネクチン濃度を測定し,血清中の総コレステロール、HDLコレステロール、LDLコレステロール、中性脂肪、CRPとアディポネクチンとの関連を検討した.結果として血清中アディポネクチン濃度はHDLコレステロールと中性脂肪で関連がみられたが,その他のマーカーとの関連は認めず,血清中では炎症マーカーであるCRPとの相関は見いだせなかった.次に採取した関節液をヒアルロニダーゼ処理後に保存し,ELISA法にてアディポネクチン濃度を測定し,血清中と関節液中でのアディポネクチン濃度の相関を現在解析中である.さらに直接の炎症の場である関節内における炎症性サイトカイン(TNF-α,IL-6)の濃度を測定し,関節液中アディポネクチンとの関連についての解析を準備中である。滑膜組織,関節内脂肪体,軟骨組織は一部を免疫組織染色の試料として凍結保存し,また別の一部の組織を凍結・粉砕し組織内のtotal mRNAを抽出した.残りの組織はコラーゲナーゼ処理にて細胞を単離し細胞培養を行い,均質な細胞が得られた段階で凍結保存し,前述の結果を踏まえて組織での発現解析,培養細胞を用いたアディポネクチンによる刺激実験の準備を行った.
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