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2009 Fiscal Year Annual Research Report

腫瘍分泌性生理活性物質のシナプス伝導への影響

Research Project

Project/Area Number 21791458
Research InstitutionUniversity of Miyazaki

Principal Investigator

柏田 政利  University of Miyazaki, 医学部, 助教 (20336316)

Keywordsリドカイン / NGF / EPSP / exocytosis / MEPPs
Research Abstract

腫瘍から分泌される神経成長因子(NGF)は、シナプス伝導を促進し、神経因性疼痛の原因となる。一方、リドカインは神経因性疼痛の治療に用いられるが、シナプス再生時におけるNGFあるいはリドカインがシナプス間の神経伝達物質放出あるいは、シナプスの興奮にどのように作用するのかは不明な点が多い。そこでNGFおよびリドカインがシナプス再生時にどのような作用をするのかを水棲カタツムリの同定神経細胞による興奮性シナプスモデルを用いて、形態学的および電気生理学的変化を観察した。
方法:水棲カタツムリ(Lymnaea)の個々の神経細胞VD4およびLPeEを接近して培養し個々のシナプス前後細胞で形成される興奮性シナプスモデルを作成する過程でNGFおよびリドカインを暴露した。個々の細胞およびシナプスにおける形態学的変化すなわち、軸索の数および軸索の長さを光学顕微鏡下に観察した。さらに電気生理学的手法すなわち微小電極による細胞内記録法を用いてシナプス前後細胞の活動電位を測定した。また、FM1-43を用いてシナプス前細胞の神経伝達物質放出(exocytosis)の程度を観察した。
結果:シナプス再生時のNGF暴露で軸索は伸展し、シナプス間の微少終盤電位は発射数、電位ともに増加した。Exocytosisも増加した。一方、シナプス再生時にNGFとともにリドカインを暴露すると、軸索の伸展、微少終盤電位(MEPPs)の増加は恒久的に抑制された。Exocytosisは抑制された。リドカインは、軸索の過伸展、過形成を抑制し、NGFによるEPSPの電位増加やMEPPsの発射回数および電位を長期に抑制した。今回の実験でリドカインの神経毒性がシナプス再構築後の神経興奮を抑制することで、癌性疼痛あるいは神経因性疼痛の予防につながる可能性が示唆された。

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Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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