Research Abstract |
女性に対し回腸新膀胱造設術を施行し,ウロダイナミクススタディにて排尿機能の経時的変化の検討および排尿時における新膀胱,周囲臓器の変化を検討. (方法)膀胱癌にて尿路変向術を施行する際,積極的に新膀胱造設術を行った.術後3,6,9,12か月にウロダイナミクススタディを施行し,新膀胱容量,コンプライアンスの経時的変化を検討した.この際膣圧の変化についても併せて検討を行った.また排尿時の膀胱の形態変化,および骨盤内蔵の変化について画像にて評価し,効率の良い排尿方法について検討した. (結果)象期間中,7名の女性患者に対し膀胱全摘除術を施行したが,その内5例に回腸新膀胱造設術を行った.術後,定期的にウロダイナミックスタディ(UDS)を施行した.1名は術後新膀胱からのリークが遷延したため,術後3か月でのUDSは施行できなかった.一方,UDS時に膣圧の変化を測定する試みは行ったものの,圧測定用のバルーンの容量が不十分であり,圧の測定が困難であった.一方,排尿時の周囲臓器の変化を画像的にとらえようとMRI撮影を行ったが,撮像のタイミングが難しく,また画像が非常にあらいものとなったため,周囲臓器との関係は明らかにできなかった. (考察)当科で施行している新膀胱は他の報告と比べ,形態学的,あるいは周囲臓器との関連が異なることが予想させるため,他の方法を用いて検討する事としている.
|