2009 Fiscal Year Annual Research Report
膀胱癌の浸潤能および化学放射線治療抵抗性獲得におけるp63蛋白の役割の解析
Project/Area Number |
21791490
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
古賀 文隆 Tokyo Medical and Dental University, 医学部附属病院, 助教 (10285851)
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Keywords | 尿路上皮癌 / 浸潤能 / p63蛋白 |
Research Abstract |
本研究代表者は、これまで、p63蛋白発現消失が、尿路上皮癌の生物学的悪性度と関連することを示してきた。しかしながら、p63蛋白発現消失と尿路上皮癌の進展の因果関係および分子生物学的機序については不明であった。 本研究により、 1.p63蛋白発現消失が尿路上皮癌の浸潤能を促進すること 2.N-カドヘリン/Shc/Erk経路の活性化がその分子生物学的機序であることが解明された。 In vitroでは、p63発現/低浸潤能を示す5637細胞において、p63特異的siRNAでp63発現をノックダウンによる、N-カドヘリンの発現増加、N-カドヘリンへのアダプター蛋白Shcの動員の増加、Shc依存的なRas/Erkシグナル伝達経路の活性化、そして細胞遊走能、細胞外マトリックス分解能および浸潤能の亢進を認めた。一方、p63陰性/高浸潤能を示すT24細胞では、p63蛋白の強制発現により、N-カドヘリン発現減少、Erkシグナルの不活化、浸潤能の低下を認めた。また、浸潤癌への悪性進展を来した膀胱腫瘍症例の腫瘍検体において、実際に、p63発現消失とN-カドヘリンの発現増加を確認し、上記メカニズムによる尿路上皮癌の悪性進展が実際の臨床症例でも認められることが示唆された。
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