2009 Fiscal Year Annual Research Report
アポトーシス誘導新規前立腺癌遺伝子治療と放射線療法併用に関する基盤的研究
Project/Area Number |
21791505
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
枝村 康平 Okayama University, 病院, 医員 (90535816)
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Keywords | 遺伝子治療 / 放射線治療 / REIC / Dkk-3 / アポトーシス |
Research Abstract |
REIC/Dkk-3遺伝子導入と放射線療法の併用による相乗効果を明らかにするため、まずIn vitroにおけるREIC/Dkk-3と放射線の併用療法による腫瘍増殖抑制効果について検討を開始した。最初に、Adeno vector-REIC/Dkk-3のコントロールであるAdeno Lac-Zを用いて、癌株化細胞における導入効率を検討した。数種類の癌株化細胞において、実験継続に支障のない導入効率を確認できた。引き続き、併用療法による前立腺の正常細胞・癌株化細胞数種の細胞増殖抑制効果をMTSで解析した。がん細胞において、Adeno vector-REIC/Dkk-3単独、放射線療法単独のものに比べ、併用した群では細胞増殖の抑制効果が顕著に見られた。また、Tunnel法を用いて併用療法による前立腺の正常細胞・癌株化細胞数種のアポトーシス誘導能を検討した。正常細胞ではTunnel陽性を示す細胞は低頻度であったのに対し、がん細胞においてはAdeno vector-REIC/Dkk-3単独群、放射線療法単独群ともにアポトーシスが誘導されていた。さらに両者の併用群では単独群に比べてさらに高いアポトーシス誘導能が確認された。これらの結果より、REIC/Dkk-3と放射線の併用療法はIn vitroにおいて腫瘍増殖を抑制し、アポトーシスを効率よく誘導して局所の腫瘍抑制効果を示すことが確認された。現在、Adeno vector-REIC/Dkk-3と放射線療法の併用療法による癌細胞の転移能抑制効果を検討するため、癌細胞の浸潤能、遊走能をinvasion assay確認するための予備実験、併用療法の効果をIn vivoで確認する予備実験を行っている。
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Research Products
(1 results)