2011 Fiscal Year Annual Research Report
顕微授精後受精障害症例に対する治療的な人為的卵活性化法の有効性に関する検討
Project/Area Number |
21791568
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
菅沼 亮太 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (30528211)
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Keywords | 体外受精 / 顕微授精 / 受精障害 / 人為的卵活性化法 |
Research Abstract |
これまでの研究結果から、卵細胞質内精子注入法(Intracytoplasmic sperm injection : ICSI)後の受精障害卵の受精・発生補助の目的において、人為的卵活性化を併用する場合、より早期の併用が効果的である可能性が示唆された(1)。また、ヒト卵でのICSI後の受精障害を早期に診断する方法については、piezo-ICSI※1後4時間での第二極体放出の有無による予測が有効である可能性が示唆された(2)。 1.動物モデル(マウス※2)を用いた動物実験の結果から、第二極体放出の有無により、受精障害(第二極体なし)と判定された卵子に人為的卵活性化を併用することで受精・胚発生を補助できる可能性が示唆された。ICSI後2~6時間まで活性化刺激のタイミングを遅らせると、時間経過に伴い異常受精の増加・胚発生率低下を認めたことから、ICSI後より早期の診断・人為的活性化併用の重要性が再確認された。 2.期間中のヒトICSI症例における後方視的検討により、ICSI後4時間の時点で受精卵の約90%に第二極体が確認可能であったことから、ヒトICSIにおいてICSI後4時間の時点での第2極体放出判定により、その後の受精予測が可能であることが示唆された。受精障害と判定されたヒトICSI卵に対する人為的活性化後の受精率・胚発生率については継続的にデータの蓄積を行っている。 ※1:ピエゾインパクトマニピュレーターを用いたICSI ※2:Alkirated Imino sugars摂取後の雄マウス(一過性の精子形成障害をきたし、精子頭部奇形・アクロソーム酵素形成障害・卵活性化障害が認められる)
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Research Products
(2 results)