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2010 Fiscal Year Annual Research Report

胎盤絨毛細胞の分化とHIV感受性の解析

Research Project

Project/Area Number 21791575
Research InstitutionNihon University

Principal Investigator

泉 泰之  日本大学, 医学部, 研究員 (50459872)

Keywords胎盤関門 / Trophoblast / HIV
Research Abstract

現在、周産期におけるHIV垂直感染の対策として、抗ウイルス薬の投与と選択的帝王切開が行われるが、それでも血中のウイルス量が高い場合や絨毛羊膜炎(CAM)、細菌性腟症(BV)、妊娠高血圧症候群、切迫早産等の合併症が存在する場合は経胎盤感染を来しえることが報告されている。しかし、胎盤絨毛細胞は、HIV感染のレセプターとなるCD4を発現していないことから、通常と異なるCD4非依存的な感染メカニズムが存在する可能性がある。本研究では、CAMやBVの原因であるグラム陰性菌の細胞壁成分LPSが不死化絨毛細胞株Sw71におけるHIV感染、複製に及ぼす影響についてin vitroで解析を行った。
RT-PCRまたはフローサイトメーターを用いた解析により、Sw71におけるCD4の発現は検出できなかったが、HIV感染のコレセプターCXCR4、CCR5、及びLPSのレセプターTLR4は、一部の細胞において発現が認められた。Sw71におけるHIVの感染、複製効率は、リンパ系細胞と比較して極めて低いが、高力価のHIVには感受性を示した。10μg/mLのLPSで刺激したSw71にHIVを感染させると、対照群と比較して培養後の上清中ウイルスタンパク量が増加する傾向が認められた。一方、LPS刺激後の培養上清中のサイトカイン量をBio-plexシステムを用いて定量したが、HIV複製を増強させることが期待されるTNF-αやIL-1β等の産生は低かった。同様に10μg/mLのLPS刺激した細胞からRNAを抽出し、マイクロアレイによってヒト約25,000遺伝子の発現変化を解析したところ、360遺伝子が2倍以上発現上昇、69遺伝子が2倍以上発現低下したことが認められた。これらの遺伝子のHIV感染、複製への関与の有無等、今後の詳細な検討が必要である。本研究より、グラム陰性菌感染とHIV垂直感染との関連が示唆された。

  • Research Products

    (2 results)

All 2011 2010

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] Lipopolysaccharide (LPS)-induced interferon (IFN)-gamma production by decidual mononuclear cells (DMNC) is interleukin (IL)-2 and IL-12 dependent2011

    • Author(s)
      Negishi M, Izumi Y, 他3名
    • Journal Title

      American Journal of Reproductive Immunology

      Volume: 65 Pages: 20-27

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 胎盤絨毛細胞におけるHIV感染と複製の解析2010

    • Author(s)
      泉泰之, 他共同演者3名
    • Organizer
      第84回日本感染症学会学術講演会
    • Place of Presentation
      国立京都国際会館
    • Year and Date
      20100405-20100406

URL: 

Published: 2012-07-19  

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