2009 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロアレイを用いたシスプラチン耐性に関わるマイクロRNA発現異常解析
Project/Area Number |
21791588
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小川 武則 Tohoku University, 病院, 助教 (50375060)
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Keywords | 癌 / マイクロアレイ / 薬剤反応性 |
Research Abstract |
本研究は期間内に頭頸部癌化学療法において中心的薬剤である、シスプラチン耐性化機序の解明の為、頭頸部癌細胞株、また申請者が人為的に作成したシスプラチン耐性変異株において、マイクロRNAアレイを施行し、CDDP耐性獲得機序として、網羅的mRNA発現のほかにマイクロRNAの関与も含めた総合的な検討を行い、さらにはRNA発現の制御を行ったうえでのCDDP耐性解除の研究を行うことを目的としているが、本年は以下の如くの研究の成果であった。 1、頭頸部扁平上皮癌10種類についてのシスプラチン応答性の解析とcDNAマイクロアレイを用いた網羅的遺伝子発現解析を行い、52個のシスプラチン感受性予測遺伝子を同定した。これらの研究成果は別掲の如く論文発表を行った。 2、また、これらの細胞株を親株としたシスプラチン獲得耐性変異株を作成し、これらの網羅的遺伝子発現解析を行い、その内、最も獲得耐性が高度であったRPMI2650変異株において、IGF2(insulin like growth factor2)がシスプラチン獲得耐性に関与していることを初めて報告した(EAORL : in press)。 3、さらに、マイクロRNAアレイ解析を行い、2倍以上の発現比をもって変化しているマイクロRNAを93個同定した。これらは、頭頸部癌以外において癌の悪性化、シスプラチン耐性化の報告のあるマイクロRNAがある一方で、現在報告のないものも含まれている。今後はこれらマイクロRNAの発現の検証を行い、シスプラチン耐性化との関係を研究していく予定である。
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