2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21791603
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
近藤 悟 Kanazawa University, 附属病院, 助教 (70436822)
|
Keywords | 舌がん / 癌幹細胞 / 頸部リンパ節転移 / 分化 / スフェロイド |
Research Abstract |
舌癌細胞における癌幹細胞の同定:樹立舌癌細胞株OSC19は舌に局所移植すると高率に頸部転移を形成する細胞であり、同時期に樹立されたOSC20は舌に局所移植しても局所に腫瘍形成するものの頸部転移の頻度は少ない細胞である。今年度は二つの手法を用いてこれらの細胞の癌幹細胞の同定を試みた。 A) SPによる分取:ABCトランスポーターを発現している細胞は生体細胞染色が可能なヘキスト33342を上記トランスポーターを介して排出されるので停止期にある細胞(side populatin ; SP細胞)とそれ以外のnon-SP細胞にフローサイトメーターを用いてsortingすることで2つの細胞分画を分けることができる。このSP分画に癌幹細胞が存在する。OSC19細胞集団の中に数%以下の確率でSP細胞が存在することが確認された。 B) スフェロイド培養法:特殊なサイトカインを含む無血清培地の中で形成された細胞は幹細胞マーカーを高発現するとともにヌードマウスや寒天培地でのコロニーの強い腫瘍形成能が報告されている。この方法によっても特殊培養液中で育つ舌癌細胞が存在することが確認された。今後はこれらの細胞の性質を評価するためにヌードマウスへの舌への移植を行い頸部転移リンパ節を形成することができるかを検討中である。また、ウエスタンブロット法を用いて各種幹細胞マーカーの発現についてもCD44, CD133をはじめとした代表的なものに関して検討中である。
|
Research Products
(4 results)