2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21791603
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
近藤 悟 金沢大学, 附属病院, 助教 (70436822)
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Keywords | 舌がん / 癌幹細胞 / 頸部リンパ節転移 / 分化 / スフェロイド |
Research Abstract |
平成21年度に樹立舌癌細胞株OSC19およびOSC20よりSide population (SP)法、スフェロイド培養法にて舌癌癌幹細胞集団および非癌幹細胞集団に分ける方法を確立した。平成22年度にはOSC19を用いてSPおよび非SP細胞集団をヌードマウスの舌に移植し頸部転移の頻度をまず検討した。SP細胞は非SP細胞に比して少ない細胞数でも舌に腫瘍を形成しまた頸部リンパ節転移を起こした。しかしながら非SP細胞集団でも細胞数を増やすことで舌での腫瘍形成、頸部リンパ節転移を起こすことが判明した。この事からSP細胞集団にだけ癌幹細胞性があるのではなく非SP集団の中にもある程度の癌幹細胞の性質を持つ細胞集団が含まれていることが示唆された。同様にスフェロイド培地および通常培地で育てたOSC19について同様の実験を行ったが同様の結果であった。すなわちスフェロイド培地で2週間生育したOSC19の方が少ない細胞数で舌に腫瘍を形成することが可能であり頸部リンパ節転移率も格段に上昇した。しかしながら通常培地で生育したOSC19でも細胞数を増加させれば腫瘍形成、頸部リンパ節転移が起こった。今後はCD44,CD133をはじめとしたいわゆる癌幹細胞表面マーカーといわれる分子の臨床検体における発現像、ならびにマウス内に形成された腫瘍に関してその発現を検討予定である。また頸部リンパ節に転移した腫瘍塊を再度舌に移植することで自己複製能を検討予定である。
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Research Products
(3 results)