2009 Fiscal Year Annual Research Report
複合音マスキングの脳磁場解析による耳鳴ジェネレーターの解明
Project/Area Number |
21791612
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
平海 晴一 Kyoto University, 医学研究科, 助教 (10374167)
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Keywords | 脳磁場計測 / 耳鳴 / スペクトラム解析 / 空間フィルター |
Research Abstract |
耳鳴の複合音によるマスキングの中枢における効果を、脳磁場の周波数解析により検討する課題において、下記の成果を得た。 (1) 脳磁場のスペクトラム解析および空間フィルター使用環境の確立 聴覚刺激により生じた脳磁場の解析環境を確立した。従来から使用していた環境では、MATLABのバージョンが古く充分なメモリを使用できなかったため、負荷が大きく計測した脳磁場データを解析できなかった。そのため、解析環境をHP-UNIXからLinuxに変更、MATLABも更新、解析ソフトもあらたに開発することにより、スペクトラム解析および空間フィルターを使用できる環境を確立した。 (2) 耳鳴マスキング複合音の作成 耳鳴患者のマスキングに使用する複合音を作成した。作成した複合音は、白色雑音、白色雑音を正弦波で振幅変調した音(SAM音)、両耳間で位相が180度異なる雑音を作成した。これらの音は、聴性脳磁場反応に影響をきたさないことを確認した。 (3) スペクトラム解析および空間フィルターによる解析 健聴者における聴性誘発磁場に対して、スペクトラム解析および空間フィルターによる解析を行った。スペクトラム解析では、音刺激後約100ミリ秒でアルファ帯域に事象関連同期(ERS : event related synchronization)を、約200ミリ秒でベータ帯域に事象関連脱同期(ERD : event related de-synchronization)をみとめた。これらの結果を、空間フィルターを使用してMRI上に投影すると、いずれの反応も聴覚野周囲に投影された。
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Research Products
(6 results)