2009 Fiscal Year Annual Research Report
新規難聴遺伝子Triobpの解析~不動毛の「根」の形成と聴覚
Project/Area Number |
21791615
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
北尻 真一郎 Kyoto University, 医学研究科, 助教 (00532970)
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Keywords | 内耳 / 遺伝性難聴 / 不動毛 / アクチン |
Research Abstract |
Triobp各アイソフォーム特異的ノックアウト(KO)マウスの作製は進展しており、現在はES細胞のインジェクションでキメラマウスを作製している段階である。 また、Triobpアイソフォームやヒト遺伝難聴の変異をミミックしたTriobp断片を発現するアデノウイルスベクターを作製した。これを既存のTriobp-4/5 KOマウスに導入する事で、アイソフォームの機能特異性やヒト難聴の病態を解明する。 研究代表者が米国にて作製したTriobp-1/5 KOマウスは、日本への輸送手続きに時間がかかったが、ようやく京都大学にて安定したマウスコロニーが形成できた。これより表現形解析にうつる。 TRIOBP-1, TRIOBP-5蛋白はcoiled-coilにより多量化して不溶になるため、バキュロウイルス-Sf9細胞の系では精製できなかった。しかし哺乳類培養細胞系を用いることで発現・精製に成功した。この精製蛋白を用いて、生化学実験を行う事ができる。 Triobp各アイソフォームや断片を培養細胞へ導入する実験も進んでいる。Triobp-4内にある2カ所の反復配列にそれぞれ少なくとも1カ所のアクチン結合部位が存在する事が証明できた。また、Triobp-1のcoiled-coilを除いた部分のみでアクチンに結合する事が分かった。 本実績の一部は下記の通り学会発表を行い、特に日本細胞生物学会では若手優秀発表賞を受賞した。
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