2009 Fiscal Year Annual Research Report
COX2制限増殖型アデノウイルスベクターを用いた頭頸部癌に対する遺伝子治療
Project/Area Number |
21791616
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
中川 貴博 Kobe University, 医学研究科, 医学研究員 (60379386)
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Keywords | 頭頸部癌 / COX-2 / TGFβ / エトドラク |
Research Abstract |
【目的】プロスタグランジン産生に関与するCOX-2の発現は癌の増殖・浸潤能と深くかかわることが知られており、頭頸部扁平上皮癌においても高率に発現していることが報告されている。今回我々はCOX-2阻害薬であるエトドラクの抗腫瘍効果を、頭頸部扁平上皮癌下部を用いてin vitroでの効果を検討した。【方法】COX-2が高発現している頭頸部扁平上皮癌株H891を培養し、24時間後に異なる濃度のエトドラクを投与し、2日目、4日目、6日目の細胞数をcell counting Kit-8を用いて測定した。また抗腫瘍効果のメカニズムを調べるために、TGFβ1、IL-6、IL-8の培養上清濃度も測定した。【結果】エトドラクの濃度に比例して、有意に細胞増殖の抑制がみられた。またTGFβ1、IL-6、IL-8ともに産生が抑制されていた。【考察】エトドラクが頭頸部扁平上皮がんの治療や抑制に効果があると期待される。
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