2009 Fiscal Year Annual Research Report
全ゲノム連鎖解析により7番染色体にマップされた非症候群性家族性難聴原因遺伝子探索
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21791645
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
小島 サビヌ和子 Keio University, 医学部, 研究員(非常勤) (10445439)
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Keywords | 非症候群性 / 家族性難聴 / 連鎖解析 / 変異探索 |
Research Abstract |
本研究ではこれまでの連鎖解析により絞り込まれたトルコ人非症候群家族性難聴原因遺伝子の候補領域7q21.11-q21.13の詳細な解析を行い、候補領域のさらなる絞り込みを試みてきた。候補領域のマーカーD7S669とD7S630の間に新たにオリジナルのマイクロサテライトマーカーを6個(Pr010050189-Pr010050194)作成し、連鎖解析を行い候補領域の絞り込みを行った。具体的には、5ngの鋳型のDNAをもとにマイクロサテライトマーカーを増幅させ、増幅産物のエンドを蛍光標識した後にABI Gene Mapperを用いてタイピングを行った。それによりオリジナルマーカーPr010050190からD7S630間の約8.7Mbpに候補領域を絞り込んだ。その領域内にある遺伝子SLC25A40はDFNB4の原因遺伝子であるSLC26A4のファミリー遺伝子であったため最初に変異探索を行った。病気の原因になりうる特有な変異は発見されなかったが、患者家族内におけるSNP sによりさらに候補領域を狭めることができた。さらに候補領域内の既知のSNP sをデータベースより集め、患者家族内でも調べることで候補領域を縮め23個あった候補遺伝子を最終的に11個の遺伝子にまで絞り込むことができた。これらを原因遺伝子の候補とし変異探索を行った。具体的には、それら遺伝子のエキソン領域の塩基配列を増幅するためにPCRプライマーを設計しPCR増幅後DNAシーケンサーを用いて塩基配列を決定した。これまでに以下の8個の遺伝子のエキソンにおける変異探索を終了した(カッコ内にはgeneID,exon数,Transcript lengthを示す)。 GNAI1(ENSG00000127955.exon8,3312bps),GNAT3(ENSG00000214415,exon8,1068bps),CD36(ENSG00000135218,exon14,2044bps),SEMA3C(ENSG00000075223,exon18,5174bps),ENSG00000214409(exon3,408bps),Q9Y6V03(ENSG00000214408,exon9,3069bps),SEMA3E(ENSG00000170381,exon17,6474bps),SEMA3A(ENSG00000075213,exon17,2520bps)その結果これまで調べた8個の遺伝子のエキソンには特異的変異が見られなかった。
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