2009 Fiscal Year Annual Research Report
N-cadherinを介した角膜上皮幹細胞維持機構の解明
Project/Area Number |
21791665
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
林 竜平 Tohoku University, 大学院・医学系研究科, 助教 (70535278)
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Keywords | 角膜上皮 / 角膜上皮幹細胞 / 幹細胞ニッチ / N-cadherin / 細胞間接着 / コロニーアッセイ |
Research Abstract |
N-cadherinに接着による角膜上皮幹細胞・前駆細胞のコロニー形成に及ぼす影響について中和抗体を用いた実験を行った。中和抗体を用いる場合には、マイトマイシン処理によるフィーダーレイヤーを作製後、中和抗体もしくはコントロール抗体を添加した。フィーダー細胞としては、通常の上皮培養に用いるNIH3T3細胞およびこれまでにコロニー形成能およびN-cadherin発現を有することを確認している脂肪由来間葉系幹細胞を用いた。いずれの方法においてもフィーダーレイヤーの作製後に輪部上皮を1000-3000 cells/well(6 well plate)播種し、10-20日間培養し、未分化性維持の評価方法としてはコロニー形成率を指標とした。その結果、3T3および脂肪フィーダーを用いた場合いずれにおいても、N-cadherin中和抗体(~36μg/ml)の添加がコロニー形成に及ぼす影響は殆ど認められなかった(コロニー形成率:8.3%(isotype IgG)vs 8.5%(N-cad))。さらに、N-cadherin陽性細胞のみFACSでソーティングして播種した場合も同様であった。またいずれの場合においても、real-time RT-PCRの結果、上皮コロニーにおけるN-cadherinやKl5発現は著しく低下していた。抗体添加実験ではN-cadherin接着の阻害を完全に行うことが困難な可能性もあるため、siRNAを用いた実験を開始している。siRNAによる遺伝子発現抑制の最適条件について検討中である。さらに来年度の予定を前倒しにして輪部由来のメラノサイトの初代培養を開始しており、メラノサイトマーカー発現により90%以上の純化に成功した。
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Research Products
(10 results)