2009 Fiscal Year Annual Research Report
角膜血管新生、リンパ管新生におけるアンジオポエチン様因子の役割
Project/Area Number |
21791670
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
臼井 智彦 The University of Tokyo, 医学部付属病院, 助教 (80282557)
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Keywords | 角膜 / 血管新生 / 炎症 / リンパ管新生 |
Research Abstract |
本年度(平成21年度)は炎症性角膜血管新生、リンパ管新生の過程におけるAngpf12の発現を検討した。マウスに全身麻酔を行い、手術用顕微鏡下でマウスに10-0nylon糸を角膜実質内に通糸することにより、角膜血管新生、リンパ管新生を誘導した。無処置、術後1,3,7日後の眼球から角膜を摘出し、mRNAを抽出後逆転写酵素によりcDNAを作製し、それを鋳型にAngpt12の特異的プライマーを用いてリアルタイムPCRを行った。すると無処置の角膜と比較して、術後1,3,7日目ではAngpt12のmRNAの発現が経時的に上昇することがわかった。次に組織の検討を行った。先ほどと同様に、無処置、術後1,3,7日後に眼球を摘出し、パラフィンに包埋して切片を作製した。Angpt12特異的なウサギのポリクローナル抗体を用いて角膜血管新生過程におけるangpt12の発現を免疫染色で検討した。すると無処置のマウスではほとんでangpt12の発現を認めなかったが、術後1,3,7日となるにつれ、角膜上皮や実質でangpt12の発現が顕著となった。実質では、角膜実質細胞に加えて、侵入した血管内皮細胞や浸潤白血球でもangpt12が発現していた。この蛋白レベルでの発現亢進は、ウエスタンブロッティングでも確認した。以上からマウス角膜血管新生モデルにおいてangpt12が何らかの役割を果たしていると考えられた。
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Research Products
(1 results)