2009 Fiscal Year Annual Research Report
新世代透過型電子顕微鏡電子線トモグラフィー法による3次元再構成高分解能観察法
Project/Area Number |
21791690
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
久冨 智朗 Kyushu University, 医学研究院, 助教 (50404033)
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Keywords | 電子顕微鏡 / 細胞死 / アポトーシス / 3次元再構築 / 電子線トモグラフィー |
Research Abstract |
H-7650を用いた電子線トモグラフィー、自動傾斜取込み装置の条件設定および安定した連続画像取得方法について検討した。 現在自動傾斜装置は-60度より+60度まで0.5度ずつ約240枚の電子線画像の連続撮影可能である。高精度の連続画像取得にはまず機械的な標本軸調整を行った。また網膜組織は比較的複雑な構造をしており、視細胞層などは繰り返し構造を内包するため、自動取込みの位置合わせに問題が生じる。解決法としてはソフトウェアのアルゴリズムの設定や金コロイドを用いた組織内基準点参照法などを検討した。 免疫組織学的染色法の確立についても検討した。 我々は現在まで主にparaformaldehyde固定標本の免疫組織化学法を行ってきた。Cryosection及びparaffin embedded sectionは蛍光顕微鏡および共焦点レーザー顕微鏡での観察には充分であるが、電子顕微鏡での高解像度観察には固定や切片作製の精度が不十分である。電子顕微鏡のための組織固定にはglutaraldehydeが頻用されるが、強力な固定のために抗原不活化が起こることが知られている。今回は我々のエポン樹脂包埋、100~150nm切片作製に適した方法確立のために、1) pre-embedding法としてwhole mount in-situ immunohistochemistry、2) 低濃度glutaraldehyde含有固定液の選定、3) post-embedding法としてLR whiteを用いた染色法、4) 我々の条件で良好な染色性を示す抗体の選定または作製について検討し、数種類の良好な組合せ方法を選び出した。。
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