2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21791692
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
上松 聖典 長崎大学, 病院, 助教 (30380843)
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Keywords | 角膜 / バリア機能 / 角膜上皮障害 / 塩化ベンザルコニウム / 毒性試験 |
Research Abstract |
H21年度の研究実績 角膜傷害診断機は、東北大学工学部および、日本光電工業株式会社、株式会社メニコンといった医療機器メーカーと共同で開発した。 A)電導体の成型 導電体はポリビニルアルコール(PVA)、ポリヒドロキシエチルメタクリレート(Poly-HEMA)、AMPS、アテロコラーゲンを候補として、生体安全性、導電性、弾性、易成型性を検討し、最終的にPVAが最適であることが分かった。さらにPVAは凍結解凍を繰り返すのみでゲル化し、滅菌も可能であることから電極の導電体としては最適であり、PVAにより導電体を成型した。 B)絶縁体の成型 導電体はシリコーンゴム、軟質アクリル、シリコーンハイドロゲルを候補として、生体安全性、絶縁性、弾性、易成型性を検討した。最終的に軟質アクリルが適当であることが分かった。さらに軟質アクリルは3D成型が可能であり、滅菌も可能であることから電極の絶縁体としては最適であり、軟質アクリルにより絶縁体を成型した。 C)電極の成型 上記導電体、絶縁体、銀塩化銀電極、ポリイミド、コネクタ基盤、リード線、モジュラージャックを一体化した電極を作製した。これにより眼科診察用の細隙灯の眼圧測定機に容易に搭載することが可能となり、測定も数秒間で簡単にできるようになった。 D)電極の滅菌 臨床応用に際しては角膜接触部の滅菌が必要不可欠であり、電子線滅菌、オートクレーブ、EOG滅菌、過酸化水素滅菌を検討し、電子線滅菌が適当であることが分かった。また、電極を密閉しそのまま電子線滅菌することで生体接触面への無菌的な使用が可能となった。
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