2011 Fiscal Year Annual Research Report
網膜色素変性症における小胞体ストレス誘発細胞死の関与および分子機構の解明
Project/Area Number |
21791699
|
Research Institution | Gifu Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
鶴間 一寛 岐阜薬科大学, 薬学部, 助教 (50524980)
|
Keywords | 網膜色素変性症 / 小胞体ストレス / SEMA4A / 網膜色素上皮細胞 / 光障害 |
Research Abstract |
前年度までに変異型SE漁4A(F350C)が光照射時に小胞体ストレスを惹起することを明らかにしたことから、つぎに細胞の機能的変化について検討した。ARPE19細胞は光照射によりファゴサイトーシスが低下するが、変異SEMA4Aを過剰発現させた細胞ではコントロールと比較してファゴサイトーシスの低下が認められた。 野生型SE融4Aおよび変異型SEMA4A(D345H,F350C,R713Q)をARPE19細胞に過剰発現させ、抗pan-cadherin抗体(細胞膜マーカー)または抗GRP78抗体(小胞体マーカー)を用いて二重染色して細胞内局在を観察したところ、野生型SEMA4Aは主に細胞膜に局在が認められたが、変異型(D345H,F350C)では小胞体への局在の変化が観察された。一方、R713Q変異体は細胞膜に局在が認められ、他の変異体のような変化は認められなかった。 網膜におけるSEMA4Aの機能および小胞体ストレスの関与をin vivoで解明するために、ゼブラフィッシュを用いて検討した。ゼブラフィッシュにモルフォリノアンチセンスオリゴを用いてSEMA4Aのノックダウンを行った。SEMA4Aのノックダウンにより網膜組織の形成に異常が認められた。また、SEMA4Aのノックダウンにより小胞体ストレスのマーカーの一つであるXBP1のスプライシングが増加した。これらの結果より、変異SEMA4Aによる網膜色素変性症の発症に小胞体ストレスが一部関与している可能性が示唆された。
|
Research Products
(1 results)