2010 Fiscal Year Annual Research Report
斜視手術後の外眼筋および筋周囲組織瘢痕化に関する研究
Project/Area Number |
21791703
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
白井 久美 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (70326370)
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Keywords | 斜視手術 / 外眼筋 / 瘢痕 |
Research Abstract |
成家兎を使用して 1)右眼球を最上転させた位置と、最下転させた位置の間隔を測定。(A) 右眼の下直筋を露出し、筋付着部に8-0プロリン糸を通糸、結紮、筋を付着部で切断し、8-0プロリン糸を筋付着部断端に通糸、縫合した。1ヶ月後、眼球を最上転させた位置と、最下転させた位置の間隔を測定。(B) (A)(B)を比較して、手術後の瘢痕による眼球運動の制限の有無について検討した。 (A)(B)に有意差はみられなかった。 2)1)同様の手術を行い、1ヶ月後、結膜上から下直筋を把持してひっぱり、抵抗があるかどうかで、眼球運動に制限があるか検討した。0点:抵抗なし、1点:抵抗(+/-)、2点:抵抗(+)、3点:抵抗(++)と評価した。コントロール群と手術群で有意差はみられなかった。 3)1)同様の手術を行うが、その際に手術中の血液を注射器で吸引して、手術終了時に、これを結膜下注射した。血液の結膜下注射の有無や、その量による瘢痕の差があるかどうか、病理組織学的に検討した。 血液の結膜下注射を倍量行った群では、線維性組織が広範囲であった。 4)1)同様の手術を行うが、その際、結膜切開および結膜下組織の剥離の長さを1)の倍量行った。瘢痕の程度に差があるかどうか、病理組織学的に検討した。切開、剥離を倍量行った群では、線維性組織が広範囲であった。
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