2011 Fiscal Year Annual Research Report
ShhーAngーTie2を標的とした眼内血管新生疾患に対する新規治療戦略
Project/Area Number |
21791704
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
宮本 武 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (20336879)
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Keywords | ソニックヘッジホッグ / 血管新生 / アンギオポイエチン / TIE2 / マクロファージ / VEGF / NF kappa B / PGE2 |
Research Abstract |
角膜ポケット法でソニックヘッジホッグ(Shh)を添加したものとしないものでは角膜血管新生において添加した方が有意に血管新生が促進され、また、Shhの阻害剤であるシクロバミンではShhの血管新生促進効果を抑制することが確認できた。同様に血管内皮細胞-線維芽細胞の共培養系でもShh添加で血管内細胞の管腔形成及び分岐形成が促進され、シクロパミンで管腔形成及び分岐形成ともに抑制されることが確認できた。また、脈絡膜血管新生モデルにおいても血管新生発現部位でのShhの発現を免疫組織科学的に確認した。これらの結果からShhは血管新生に関与しており、それを抑制することにより血管新生を抑制することが示された。現在、眼内血管新生動物モデル(角膜電気焼灼、実験的脈絡膜血管新生等)を用いてAng1,2及びTIE2の発現に関して検討中である。Ang1及びAng2強制発現ウイルスベクターあるいはAng1及びAng2に対するsiRNAを用いてAhg1及びAng2を強制発現あるいはノックダウンすることにより眼内血管薪生時のAng1及びAng2の役割を明らかにする。Ang1及びAng2はNF kappa B抑制を介し抗炎症的にも作用すると予想されるので、その効果について、マクロファージなどの炎症細胞への影響やCOX2などのアラキドン酸代謝に関わる酵素、プロスタグランジンE2(PGE2)の産生量などに焦点をあてて検討する。
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