2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21791740
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
成島 三長 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (80431873)
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Keywords | インドシアニングリーン / 血管奇形 / 硬化療法 / photo dynamic eye / 静脈奇形 / 動静脈奇形 / 造影検査 |
Research Abstract |
血管奇形に対してICGを注入し、皮膚表面から赤外線カメラ(PDE)にて病変を描出し術前・術中評価に用いることにより、硬化療法を低侵襲で安全確実に行うことの可否に関する研究をおこなった。血管造影やエコ・を用いた硬化療法に対するPDE下硬化療法の利点と欠点、適応につき検討した。 (ICGの濃度について)臨床上PDEではlow flow typeに対しては0.01mg/ml以上、high flow typeには0.1mg/ml以上とするのが推奨された。ICG/PDEによる合併症を認めた症例はなかった。 (利点)(1)放射線被曝がない。(2)一度の治療中に複数回、血管奇形の状態観察が可能。 (3)エコーと違い接触による圧迫変形がなく全体像を把握しながら硬化療法が可能。 (4)Foamの場合でも、全体像や流出路が明瞭に確認可能。(5)特に指の壊死につながる指への流出や、失明につながる内眼角への流出を非常に鮮明に他の機器以上に確認可能。(欠点) 1.深部(約1cm以上)やカメラの入らない部位(咽頭や鼻腔内)のまでの描出が困難 2.周囲皮膚にICGが付着した場合深部が描出しづらい(ICG/PDEの適応と利用法) 顔面内眼角部(眼窩内)への流出が懸念される場合:血管奇形の存在部位から内眼角にかけて硬化療法前に検査を行う。内眼角への流出なし:硬化療法可内眼角への流出あり:内眼角を綿棒にて圧迫し再度検査を行い流出を止められる場合には硬化療法可。四肢指および趾に病変の存在する場合や流出が懸念される場合:病変から指尖部への流出の有無を確認する。指部に病変が存在する場合:病変より末梢への流出なし硬化療法可指尖部への流出なし:硬化療法可指尖部への流出あり:駆血可能であれば駆血し再度検査を行い流出を止められる場合には硬化療法可体幹部奇形自体が深部に存在することも多いため、ICG/PDEの適応はほとんどない。
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Research Products
(3 results)