2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21791744
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
菊池 守 Osaka University, 医学系研究科, 特任助教(常勤) (20437677)
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Keywords | 下肢静脈瘤 / 硬化療法 / インドシアニングリーン / 可視化 / 蛍光造影 / ポリドカスクレロール |
Research Abstract |
本年度は(1)インドシアニングリーンとポリドカノールの混合によっての配合変化の可能性を検討し、(2)インドシアニングリーンとポリドカノール混合物の光学的特性を解析した。 (1) 1. 不溶性微粒子試験 第一三共「ジアグノグリーン注」を添付の日本薬局方注射用水で溶解し、0.25mg/mLのインドシアニングリーン溶液とした。この3mLを「ポリドカスクレロール1%注」30mLに添加したものを試料溶液とし(インドシアニングリーン最終濃度0.023mg/mL)、日本薬局方「注射剤の不溶性微粒子試験法第1法光遮蔽粒子計数法」に従い分析し、これに適合した。 2. 液体クロマトグラフィー検査 第一三共「ジアグノグリーン注」を添付の日本薬局方注射用水で溶解し、1.25mg/mL、2.5mg/mL、5mg/mLのインドシアニングリーン溶液とした。この0.5mhを「ポリドカスクレロール1%注」5mL又はその製剤溶媒5mLと混合し、液体クロマトグラフィー(ODSカラム、検出:示差屈折)により分析したところ、ポリドカスクレロールの有効成分であるポリドカノールの保持時間に変化はなく、ピーク面積の変動にも一定の傾向はなかった。又、混合に伴う新たなピークの出現は認められなかった。 (2) 様々な混合比、希釈倍率でインドシアニングリーンとポリドカノールを混合し、蛍光分光光度計にて観察したところ、希釈倍率が1000倍の時が最も強い蛍光強度を示した。また溶媒を蒸留水にした時よりエタノールで希釈した方が蛍光強度が強くなることが分かった。 これらの結果により、ポリドカノールとインドシアニングリーンの混合による配合変化の可能性が低いことが示唆され、またインドシアニングリーンの添加量が比較的低濃度でも十分蛍光強度が得られることが確認された。 今後の硬化療法の可視化の臨床応用に向け、基礎となる知見が得られたと考える。
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Research Products
(4 results)