2009 Fiscal Year Annual Research Report
創傷治癒過程に関与するmiRNAの動態とその意義:糖尿病モデル動物を用いた研究
Project/Area Number |
21791748
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
マドウエスタ ラダ University of Miyazaki, 医学部, 助教 (80381078)
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Keywords | 創傷治癒 / マイクロRNA / 糖尿病 |
Research Abstract |
本研究では、マイクロRNAと創傷治癒機転との関連に知見を与え、当該マイクロRNAの糖尿病性創傷治癒不全における意義を考察する。殆どのマイクロRNAがマウスおよびヒトで共通であると考えられていることから、マウスを用いた創傷治癒モデルを用いてマイクロRNAの変化を検討した。正常マウス皮膚に創傷を作成し、経時的に(0日後、4日後および8日後)創傷周辺組織を採取した。創傷を作成していない皮膚をコントロールとして用いた。採取した組織からマイクロRNAを豊富に含むtotal RNAを抽出し、PCR arrayにより、細胞分化と発生に関与する88種類のマイクロRNAの発現を解析した。この方法により、創傷治癒の各時期において発現が亢進あるいは抑制されているマイクロRNAが判別された。miR-146b, miR-142, miR-141, miR-21, miR-22, Let-7i等が亢進され、miR-138, miR-215, miR-1, miR-10a, miR-10b等が抑制された。この中から細胞増殖に重要な役割を持っていると言われているmiR-21を選び、次の実験へ進んだ。創傷組織から線維芽細胞、ケラチン細胞等をFACS法より単離し、これらの細胞におけるmiR-21の発現をReal-time PCR法によって確認した。miR-21による線維芽細胞増殖能、ケラチン細胞増殖能、線維芽細胞遊走能、ケラチン細胞遊走能への影響を現在検討中である。今後、糖尿病モデルマウスにてmiR-21の発現とそれによる糖尿病性創傷治癒に与える影響を検討する予定である。
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