2009 Fiscal Year Annual Research Report
ラットリンパ浮腫モデルにおけるリンパ管静脈吻合前後の組織圧変化と病理組織学的検討
Project/Area Number |
21791749
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
野村 紘史 Dokkyo Medical University, 医学部, 助教 (40513213)
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Keywords | 外科 / 臨床 / 病理学 / 動物 / 応用動物 |
Research Abstract |
平成21年度は、LEW/CrlCrljラットのオスおよびメスの後肢において、リンパ浮腫モデルを作成した。具体的内容しては、ラット下肢の皮膚、皮下腫瘍を一塊としてぐ後肢を取り囲むように全周でこれを切除した。この際、顕微鏡に集合リンパ管が確認できるものは6-Onylon糸で結紮し、後日施行する顕微鏡下リンパ管吻合の際に同定できるようマーキングをおこなった。また、この手法により、術後1週間、2週間、3週間後に後肢の周径および容積を測定し健側よりも拡大していることを確認してリンパ浮腫モデルが作成されていることを証明した。この研究成果の意義とて、平成22年度に予定している、リンパ浮腫モデルのラット後肢における顕微鏡下リンパ管静脈吻合術前後で、組圧変化と病理組織学的検討をおこなう環境が整った。すなわち、平成22年度は、本方法で作成したリンパ浮腫モデにおいて、顕微鏡下リンパ管静脈吻合術を施行し、その周囲で組織圧の変化を確認し、症状の改善程度、改善度と組圧との関連、組織圧と病理組織学的進行度との関連を分析することを予定している。本年度の研究内容の重要性としは、まず、リンパ浮腫研究のための動物モデルを確立したことである。次に、動物モデルが作成されたことで、臨床究では実施困難な侵襲的検査であるリンパ浮腫における組織圧測定および病理組織学的検査が容易となったことでる。最後に、動物モデルで顕微鏡下リンパ管静脈吻合のモデルを作成できると思われ、これまで基礎的研究がほとんなされていない顕微鏡下リンパ管静脈吻合の治療機序を解明できるものと思われる。
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